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アオイホノオ。

アオイホノオ。_a0014794_2339281.jpg島本和彦のマンガ「アオイホノオ」を読む。
島本氏の大学時代をモチーフとした自伝的作品で、同窓であった庵野監督など数々の後の大物達が実名で登場する。
時は1980年代の初め。
主人公は大阪府にある大作家芸術大学の映像計画学科の一回生・焔燃(ほのおもゆる)。
映画やアニメの講義を受けながら近い将来漫画家になってやるぞと密かにもくろんでいる18歳。
「時代は甘くなってきている、少年サンデーを読んでもただなんとなく面白いだけ。俺の絵は下手だがコイツらはもっと下手」などと勝手に言っいてる焔燃だが、自身は一度も雑誌に投稿しておらず、具体的に漫画家になるための行動は何もしていない。
そのくせ、いっちょまえにマンガ評論だけはしておる訳で、
「あの監督は演出は上手いけど、人物造形がイマイチなんだよな」とかえらそーにぬかしとった俺の大学時代とも重なるのだ。
特に笑ったのが、売れる前から注目していたあだち充が巻頭カラーを獲得した時の燃の一言。

「俺だけのあだち充じゃなくなった~」。

俺自身、怪談新耳袋で堀北真希ちゃんを初めて見たときに見事にハマり、男女問わず「このコめっちゃカワイイって」と吹聴しまくって皆を引かせていたのに、その後連ドラ等で彼女がブレイクしてメジャーになった時にはこう思ったものだ。

「俺だけの堀北真希じゃなくなった~」。

それに、夜明け前というか、~未満というか、「何者でもない」という感じがグッっと来る。
俺自身、映像作りを生業にしてはいるが、目標とする映画監督にはまだ程遠く、何とも言えず身につまされるのだ。
かといって、読んでネガティブシンキングになる訳じゃなく、不思議と元気が出て前向きな気持ちになれるのは、主人公・燃のどーしよーもない馬鹿さ加減によるものだろうか。

それから、エイティーズ特有のローファイで適当な乗りが何とも言えず心地よい。

とくに、主人公・燃の片思い相手の先輩・トンコさんの存在感がゆるくていい。
燃の部活の先輩の彼女なのだが、いつも燃の事を気にかけ、心配しており、
的外れなアドバイスを送る。
彼女でもないのに、燃のアパートに入り浸り、挙句の果てに燃がいない間に部屋の掃除までしている始末。
これでは燃に勘違いするなと言う方が酷な話だ。

でも居るんだよなぁ、こういう女。
トンコさんとはちょっと違うが、俺の大学のゼミにもゆる~い女がおった。
彼女は俺の好みではなかったが、ちはる(ミモーやってたヤツな。ナウなヤングは判らんかもしれんが。)似のカワイコちゃんでAさんといった。
まあ、そのゆるさが判ったのは卒業間際、ゼミの男衆と飲んだときだったのであるが、
俺以外の男衆が全員兄弟であることを皆にカミングアウトされたのだ。
俺自身当時同じゼミの女と付き合っておったので、兄弟になっていたらそれはそれでまずかったのではあるが、何ともいえない疎外感で淋しささえその時は感じた。
思い起こせば、当時の彼女と付き合う前に、俺は飲み会でAさんを口説いていた経緯があり、
それを付き合いだしてからAさんが彼女に告げ、修羅場をみた事も有った。
付き合い始めの頃も、彼女曰く「あの人は遊び人だからやめといた方が良いよ」とAさんに口を酸っぱくして云われたと聞いた。

さんざん人の恋路を邪魔しておいて、俺だけSEXさせないとはっ(笑)

まあAさん自体は天然な人で悪気は無いのは重々判っておるのだが。

前に口説いた話で、彼女が目茶苦茶に怒ったのは、そういうAさんのゆるさを知っていたからかもしれん。
Aさんと一緒に風呂に入った彼女曰く、Aさんはかなりの巨乳さんらしく、その時は、
「Aさんと寝たの?寝たの?」と100回程聞かれ、
「やっぱり巨乳がいいんだっ」と150回ほど云われた。
その日の夜、ベッドインした際に「私とAさんのおっぱい、どっちが大きかった?」と誘導尋問され、とっさに「ええっと・・・」と言った瞬間にグーパンチが飛んできたことは言うまでもない。

多かれ少なかれ、貴方にもそういう甘酸っぱい思い出の数々があると思う。
「アオイホノオ」はそんな記憶を呼び覚まし、その上で前向きな気持ちにさせてくれる本なので、
よろしければご一読あれ。

アオイホノオ

# by RAPHAEL_TATAMI | 2008-04-21 23:39 | about love  

今日のひとこと。

今日のひとこと。_a0014794_4331223.jpg母ちゃんが「ダルビッシュって格好イイよね」と言っていたのにはドン引きした。

# by RAPHAEL_TATAMI | 2008-04-20 04:37 | others  

JKについて(成人向け)。

JKについて(成人向け)。_a0014794_3484263.jpgこないだ連れ(親友)と電話してた時のはなし。
「なあ、最近女子高生ってピンとこないよなぁ」と連れ。
「ああ、同感だな」と俺。
つまりは、女子高生にムラっと来なくなったとヤツは云っているのだ。

俺の高校時代はいわゆる「コギャル」ブームの真っ只中。
街にはパラパラを踊るガングロギャルや、髪にハイビスカス?をつけてルーズソックスをはいた女のコが溢れ、ニュースでは「援助交際」の話題が毎日の様に取り沙汰されていた時代。

当然付き合うコもルーズソックスをはいている訳で、いざ事に至る時も、あえてルーズソックスは脱がせなかったりした(最低だ俺)。
私服が微妙なコは、あえて制服でデートに来させたりもした(ああ、また女性読者に嫌われるなぁ)。

それが、いざ大人になってみて「援助交際」で言えば、援助する側の年齢になってみると、
全く女子高生に反応しなくなっているのだ。

昔はあんなにも、

ルーズソックスや白や紺のベスト、

内側に折り曲げて丈を短くしたスカート、

そしてその下から覗く健康的な太ももに扇情的なエロティシズムを感じていたのにだ。

今では、お気に入りのモンロー女優のエッチビデオを観ていても、女子高生コスプレがあると、
「別にいらないって」と早送りしている俺がいる。

何故だ。

何故なんだ。

まあ、俺の年齢で女子高生に手を出したりなんかしたら犯罪になってしまうので、
好ましい傾向なのかもしれんが、何か寂しくもあるのだ。

でも、飯島愛の「ギルガ~メッシュ」時代から続くTバック好きは相変わらずなのは何故だろう。
特に「極細明朝体」みたいなTバックが大好きなのは何故なんだろう。(また嫌われたな、コレ)

# by RAPHAEL_TATAMI | 2008-04-19 03:48 | others  

FREE TIBET!!

FREE TIBET!!_a0014794_201862.jpg今日は特に書くネタも思いつかんので、こんな影響力の薄いメディアを通してメッセージを発信。
俺は中国もチベットも大好きだし、これ以上あのような蛮行を繰り返しても、
中国の国益を損ねるだけだと思うので、早いとこチベット人の信仰の自由とダライ・ラマ支持だけは認めてあげてください。
お願いします。

なんかこの問題で発言している漢民族のひとを見ると、いまだに朝貢体制、中華思想が根底に流れている感じがしてコワいよな。

# by RAPHAEL_TATAMI | 2008-04-18 20:18 | others  

「漢」になりたい。

「漢」になりたい。_a0014794_1817674.jpg時々自分が「漢」である事を確認したくなる。
「男」ではなく、「漢」である。
大人になると、当然の如く、無用の争いは避けて通るようになる。
自分が傷つくのは嫌だ。
相手を傷つけるのは嫌だ。
なによりも傷ついたり、傷つけあうのは、とても疲れる。
自分が引くことで事が丸く収まるなら・・・と考えるようになったのは、いつからか。
互いに激しくぶつかり合うことで、俺は得がたい親友を得てきたのではなかったか。
殴り合いの果てに生まれる友情を得たのはいつが最後だっただろう。

ああ、俺の中の「漢」が足りない。

時々そんなことを思う。

そんな時は、

ナジーム・ハメドの試合を観る。

UWF(旧)の試合を観る。

松田優作の映画を観る。

そうすると俺の中に飼いならされていた「漢」がムクムクっと目を醒ますのだ。

そして俺は、今まさに俺の中の「漢」の緩やかな衰弱を感じている。

なんとかせねばと思った俺は、なぜか(FUCK OFF)BOOK OFFにいた。

「いらっしゃいませ~、こんにちわ~」の耳障りな輪唱を聞き流し、足早に新書コーナーに向かう。

俺の目当ての本が、そこには有った。

夢枕獏の「餓狼伝」である。

以前に1巻は読んでいたのだが、古い本であるし新品で買うほどでもないかと思い、そこで止まっていたのだ。

今回は4巻まで揃っていたので、全て購入する。

(FUCK OFF)BOOK OFFに貢献してやるのは癪に障るが、Tポイントも溜まるし、何より合計300円は嬉しい。

部屋に戻り、その日のうちに2巻と3巻の半分を読了した。

すでに、俺は「漢」になっている。

熱い血が、体の中をほとばしっているのが判る。

いい感じだ。


女性諸氏には全く興味の無いネタだというのは、重々承知しておる次第なんだが、
男性諸氏の中にも刃牙の板垣先生のマンガ版しか読んだことがない人が多かろうと思う。
マンガ版はマンガ版の良さがあるとは思うけれど、それでは本当に勿体無いと思うので、
是非是非小説の方も読んでください。

女性諸氏に判りやすく説明すると(判りたくねーつーの)、
「現代日本に宮本武蔵が生きていたら・・・」というお話です。
夢枕氏自身も、「帯刀が禁じられた現代日本で剣豪モノを作る事は可能か?」というのが本作のテーマと語っています。
夢枕氏は、女性には「陰陽師」で御馴染みだと思うので、あの文体にハマった人は読んでみると良いかもしれませんね。
※ちなみにジャケットデザインはFFでおなじみの天野喜孝先生です。

# by RAPHAEL_TATAMI | 2008-04-17 18:17 | book